犯罪心理学本のおすすめ5選!初心者向けの入門書やしっかり学べるテキストも

犯罪心理学本のおすすめ

犯罪心理学とは、犯罪行為や犯罪が起こる原因などを研究する心理学のことで、事件の捜査にも活用されています。ドラマや映画をみて、興味を持ったという人もいるでしょう。

また大学の講義にあることや、公認心理師の出題範囲にもなっていることから、学問として詳しく勉強したい人もいるかもしれません。

そこで今回は、おすすめの犯罪心理学本についてまとめてみました。実際に全冊購入して、それぞれの特徴や実際に読んだ感想をコメントしています。

初心者向けで読みやすい入門書や、しっかり学べるテキストなど、犯罪心理学本を探すときには、ぜひここで紹介するおすすめを参考にしてみてください。

目次-クリックで該当箇所に移動-

犯罪心理学本のおすすめの選び方

自分の知りたいテーマが書かれている犯罪心理学本を選ぶ

まず犯罪心理学というと、犯人像を推測する「プロファイリング」を思い浮かべる人が多いと思います。または、犯罪者の心理鑑定を想像するかもしれません。

しかし実際には、犯罪者の更生や犯罪予防などのテーマも犯罪心理学に含まれます。日本犯罪心理学会のホームページにも、研究の対象が幅広いことが記載されていました。

犯罪心理学とは,犯罪行為,それをとりまく周辺事象の理解に心理学的方法論を用いて明らかにする学問体系である。研究の対象は幅広く,犯罪に関連する人間の行動,犯罪の発生機序や意味,捜査手法,犯罪に至った者(被疑者,非行少年,触法精神障害者を含む)や被害者等の諸特徴や行動予測,法廷での証言や鑑定,犯罪者や非行少年等に対する治療的・教育的処遇の効果,一般市民の犯罪及び犯罪者(非行少年)に対する態度や感情,社会における防犯策などである。

引用:犯罪心理学会

そのため、どのようなテーマの犯罪心理学本なのか、事前に確認しておくと良いでしょう。

ちなみに公認心理師を目指す人には、試験に対応した教科書やテキストがおすすめです。犯罪心理学の歴史や、重要なキーワードもまとめられているので、効率よく勉強を進められます。

具体的な事件のケースが紹介されていると初心者でも読みやすい

犯罪心理学本によっては、殺人・テロ・性犯罪・DVなど、事例ごとに詳しく説明されています。

このとき実際に起きた事件のケースが紹介されていると、事件当時の状況や犯人に関する情報がわかるので、初心者でも読みやすくなります。

そのため、さまざまなケースが載っている犯罪心理学本を選ぶのも方法の一つです。また出版されたばかりの犯罪心理学本であれば、比較的新しい事件にも触れられている場合があります。

事件のことを知りたくても、基本的にはテレビやネットニュースの情報を集めることしかできないので、そのようなときにも犯罪心理学本は役立つと思います。

犯罪心理学本の口コミやレビューを確認しておくと安心

人によっては、犯罪心理学本に対して、難しいことが書かれているというイメージを持っているかもしれません。もし不安な場合は、口コミやレビューも確認しておくと良いでしょう。

特に人気のある犯罪心理学本なら、口コミやレビューもたくさんあります。本の難易度やどんな人に向いているかなど、読者の評価もある程度は参考になるはずです。

ちなみに犯罪心理学本によっては、Amazonで導入部分の試し読みができるので、目次まで読んでみて、問題なさそうかをチェックしてみるのもおすすめします。

おすすめの犯罪心理学本を紹介!

入門 犯罪心理学

入門 犯罪心理学
著者原田 隆之
出版社筑摩書房
ページ数245ページ
大きさ縦:17.4cm
横:10.7cm
厚さ:1.3 cm
参考価格990円
読書時間の目安約2時間
本のおすすめポイント
  • 犯罪心理学の歴史や犯罪の現状がわかる
  • 犯罪者の治療についてエビデンスをもとに解説
  • 内容が読みやすく初心者にもおすすめ

エビデンスに基づいた新しい犯罪心理学を学べる入門書

『入門 犯罪心理学』は、過去の犯罪心理学の問題点を指摘しながら、新しい犯罪心理学について解説している本です。著者は、東京拘置所などで多くの犯罪者と関わってきた原田隆之教授です。

前半では具体的な事件や犯人像に触れながら、日本における犯罪の現状がまとめられています。逮捕後の流れ・犯罪心理学者の仕事など、普段見えない部分のことが書かれているのも面白いと思いました。

後半からは新しい犯罪心理学として、犯罪の予防・犯罪者の治療が主なテーマとなっています。厳罰化すればいいものではないことを、エビデンスに基づいてわかりやすく解説されているのが特徴です。

犯罪心理学の歴史も説明されているので、入門書としてはぴったりでしょう。内容も読みやすく、Amazonでも高く評価されているので、犯罪心理学に興味がある人はぜひ一度チェックしてみてください。

眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学

眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学
監修越智 啓太
出版社日本文芸社
ページ数128ページ
大きさ縦:21cm
横:14.8cm
厚さ:0.9cm
参考価格990円
読書時間の目安約1時間
本のおすすめポイント
  • さまざまなケースにおける犯罪心理を説明
  • テーマごとに図解と解説があって読みやすい
  • 近年の犯罪傾向についても触れられている

図解付きでわかりやすい初心者向けの犯罪心理学本

『眠れなくなるほど面白い 図解 犯罪心理学』は、性犯罪やDV・虐待をはじめ、さまざまなケースにおける犯罪心理を説明した本です。法政大学文学部の越智啓太教授が監修しています。

テーマごとに左ページが図解、右ページが解説という構成になっており、内容を理解しやすいのが特徴です。重要部分にはマーカーが引かれており、目立つようになっています。

またインターネットを悪用した犯罪など、近年の傾向について触れられているのも良いと思いました。1時間程度で読めると思うので、初心者にもおすすめできる犯罪心理学本です。

ケースで学ぶ犯罪心理学

ケースで学ぶ犯罪心理学
著者越智 啓太
出版社北大路書房
ページ数184ページ
大きさ縦:21cm
横:14.8cm
厚さ:2.5cm
参考価格2,090円
読書時間の目安約2.5時間
本のおすすめポイント
  • 実際に起きた70余の事件をもとに解説
  • 捜査の視点から書かれているテーマも
  • 犯罪心理学の勉強に役立つ映画も紹介

さまざまな事件のケースを知ることができる犯罪心理学本

『ケースで学ぶ犯罪心理学』は、大学の専門科目用のテキストとしても使われています。著者は、法政大学の越智啓太教授です。

この本では、実際に起きた70余の事件をもとに、殺人・テロ・性犯罪・DV・放火などの事例を解説しています。事件のことも詳しく書かれており、とても勉強になりました。

またプロファイリングや目撃証言など、捜査の視点から書かれているテーマがあるのも面白いと思います。ちなみに、犯罪心理学の勉強に役立つ映画も紹介されているので、気になるものがあればチェックしてみると良いでしょう。

各章の最後にはキーワードと設問があり、理解を深められるようにもなっています。具体的なケースを知りたい人にはおすすめの犯罪心理学本です。

面白いほどよくわかる! 犯罪心理学

面白いほどよくわかる! 犯罪心理学
監修内山絢子
出版社西東社
ページ数256ページ
大きさ縦:18.2cm
横:13cm
厚さ:2cm
参考価格1,320円
読書時間の目安約3時間
本のおすすめポイント
  • イラストや図でわかりやすく説明している
  • 各テーマが2〜3ページ程度で簡潔にまとめらている
  • 犯罪心理学に関する用語・人物に注釈がついている

すべてのテーマにイラストや図がついているのでわかりやすい

『面白いほどよくわかる! 犯罪心理学』は、イラストや図でわかりやすく説明しているのが特徴です。目白大学の内山絢子教授が監修しています。

各テーマが2〜4ページ程度で簡潔にまとめられており、読み応えもあるように思います。また犯罪心理学に関する用語・人物には、注釈もついていました。

しっかり勉強したい人には物足りないかもしれませんが、基本的な知識をざっくり学ぶことができ、犯罪心理学の導入として読むのも良いでしょう。初心者向けの入門書を探している人は、ぜひチェックしてみてください。

司法・犯罪心理学:社会と個人の安全と共生をめざす

司法・犯罪心理学:社会と個人の安全と共生をめざす
編著門本 泉
監修川畑 直人
大島 剛
郷式 徹
出版社ミネルヴァ書房
ページ数232ページ
大きさ縦:21.1cm
横:14.9cm
厚さ:1.3cm
参考価格2,420円
読書時間の目安約3時間
本のおすすめポイント
  • 公認心理師カリキュラムに対応している
  • 基礎知識や心理職の業務・課題について説明
  • もっと学びたい人向けに犯罪心理学本も紹介

犯罪心理学の教科書や試験対策用のテキストを探している人におすすめ

『司法・犯罪心理学:社会と個人の安全と共生をめざす』は、公認心理師カリキュラムに対応した犯罪心理学本です。司法・犯罪心理学領域の第一線で活躍されている方々が、執筆を担当しています。

この本は三部構成で、犯罪心理学の基礎知識や、心理職の業務・課題についてまとめられていました。図表も適度にあるので、教科書やテキストを探している人にはぴったりでしょう。

また各章には、もっと学びたい人向けにおすすめの犯罪心理学本も紹介されています。どんな内容なのかも簡潔に書かれているので、勉強するときには参考になると思いました。

試験対策にも役立つので、ぜひ一度チェックしてみてください。

犯罪心理学本のおすすめまとめ

今回は犯罪心理学本のおすすめを紹介しました。

犯罪心理学は、捜査以外にもさまざまな分野があり、人にとっては難しいと感じるかもしれません。ただ実際に調べてみると、初心者向けに解説されている犯罪心理学本も多いので、まずはそちらを読んでみると良いでしょう。

また学問として学びたい場合には、大学で使われるような教科書もチェックしてみてください。公認心理師を目指す人であれば、試験に対応しているテキストもおすすめします。

犯罪心理学本を探すときには、ぜひここで紹介したおすすめを参考にしてみてください。

目次-クリックで該当箇所に移動-