斉一性の圧力とは?心理学の意味・事例・原理を簡単に解説

斉一性の圧力とは

斉一性(せいいつせい)の圧力とは、「周りと同じであることを求められるような圧力」のことを意味する心理学用語です。

斉一性の圧力を感じると、集団に合わせて自分の考えや行動を変えてしまう場合があります。この現象は日常でもよく見られるので、チェックしておくと良いでしょう。

そこで今回は、斉一性の圧力とは何かをわかりやすくまとめてみました。具体的な意味や、斉一性の圧力の事例についても簡単に説明しています。

また斉一性の圧力に関係する心理学実験にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

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斉一性の圧力とは?心理学の意味をわかりやすく解説

そもそも斉一性は「一様である・同じである」という意味です。たとえば会社のような集団では、斉一性が形成されやすく、見た目や価値観など類似することが多くなります。

つまり斉一性の圧力とは「集団内において、周りと同じであることを求められるような圧力」のことです。心理学の同調にも関係しています。

【斉一性の圧力とは】
集団内において、周りと同じであることを求められるような圧力のこと。

斉一性の圧力を感じると、周りの意見に反対しづらく、同調行動をとってしまいがちです。その結果、集団は特定の方向に進みやすくなります(斉一性の原理)。

このように、斉一性の圧力によって同調行動が起きることは、実験でも証明されています。

斉一性の圧力に関係する心理学実験

斉一性の圧力に関係する心理学実験については、アッシュの同調実験が有名です。アメリカの社会心理学である、ソロモン・アッシュが実施しました。

実験は「見本と同じ長さの線を選ぶ」という内容で、8人の参加者(被験者と7人のサクラ)で行います。そして被験者が一番最後になるよう、順番に回答してもらいます。

問題自体はとても簡単で、1人の場合、間違える人はほとんどいません。しかしほかの7人全員が誤った回答を選ぶと、被験者の誤答率が上昇してしまいました。

つまり正しくないとわかっていても、斉一性の圧力が加わったことで、被験者はサクラの回答に合わせてしまったというわけです。

斉一性の圧力の事例を簡単に紹介

斉一性の圧力は、学校や会社をはじめ日常生活でもよく見られます。特に日本人の場合、周りの空気を読もうとするので事例も多くあります。

たとえば、会議で意見を求められるような場面です。もしほかの人が全員賛成だったとき、自分は反対したいと思っても、周りに合わせて賛成と答えてしまうかもしれません。

また商品を選ぶ場合に「店員さんがおすすめしていた」「口コミで高評価だった」など、人気のある方を選んでしまうのも、斉一性の圧力が関係しているといえます。

斉一性の圧力の意味・事例・原理まとめ

今回は心理学の斉一性の圧力について、簡単にまとめてみました。

斉一性の圧力の意味とは、以下のとおりです。社会心理学の用語で、学校や会社など、日常生活で見られる事例も多くあります。

【斉一性の圧力とは】
集団内において、周りと同じであることを求められるような圧力のこと。

また斉一性の圧力が加わると、同調行動が起こります。実験でも証明されているので、社会心理学を勉強したい人はチェックしておくと良いでしょう。

斉一性の圧力の理解を深めるためにも、ぜひここで紹介した内容を参考にしてみてください。

斉一性の圧力に関係する参考文献

屈従的同調行動の規定要因としてのセルフ・モニタリングの検討

※参考書籍や参考文献をもとに、筆者の見解を踏まえて内容をまとめております。

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