セルフ・ハンディキャッピングとは?意味・具体例・種類をわかりやすく解説

セルフ・ハンディキャッピングとは

セルフ・ハンディキャッピングとは「自分から不利になる状況を作り出すこと」を意味します。失敗しても言い訳できるようにして、自分自身が傷つくのを守ることが目的です。

そのためセルフ・ハンディキャッピングは、日常例も多く見られます。種類もいくつかあるのでチェックしておくと良いでしょう。

そこで今回は、セルフ・ハンディキャッピングとは何かをわかりやすくまとめてみました。心理学の意味や、具体例について簡単に紹介しています。

またセルフ・ハンディキャッピングの種類や、メリット・デメリットにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

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セルフ・ハンディキャッピングとは?意味をわかりやすく解説

セルフ・ハンディキャッピングとは、自己呈示行動のひとつで、心理学者のスティーブン・ベルグラスとエドワード・ジョーンズが提唱しました。

これは「自分から不利になる状況を作り出すこと」を意味する心理学用語です。本や文献では、SHC(self-handicappingの略)と表記されている場合もあります。

【セルフ・ハンディキャッピングとは】
「自分から不利になる状況を作り出すこと」を意味する心理学用語。

セルフ・ハンディキャッピングには、自己肯定感を維持できるメリットがあります。不利な状況でも、成功すれば自己評価を高めることができ、失敗しても言い訳ができるのです。

しかしデメリットとして、不利な状況の中で成果を出しづらいことが挙げられます。また言い訳をアピールすることで、周りの人にうざいと思われる可能性もあるかもしれません。

セルフ・ハンディキャッピングの種類

セルフ・ハンディキャッピングの種類には、獲得的(遂行的)・主張的があります。

獲得的セルフ・ハンディキャッピングとは、行動によって不利な状況を作り出すことを意味します。努力をやめたり、アルコールを飲んだりするイメージです。

それに対して主張的セルフ・ハンディキャッピングとは、言葉に出して主張することを意味します。具体的には言い訳をしたり、相手に伝えたりすることが挙げられます。

また不利になった原因を自分に求めるか(内的)、周りの環境のせいにするか(外的)という分類もあるので、全部で4種類の分け方を覚えておくと良いでしょう。

獲得的主張的
内的例:試験前に勉強しない例:勉強してないと主張する
外的例:高すぎる目標を設定する例:目標が高すぎると文句を言う

セルフ・ハンディキャッピングの具体例

セルフ・ハンディキャッピングの具体例は、日常生活においてもよく見られます。

たとえば試験が近くなると部屋の掃除をしてしまうのは、セルフ・ハンディキャッピングのひとつでしょう。「掃除をしていたから勉強できなった」と言い訳ができるわけです。

ほかにも「試合の直前にケガのアピールをする」「早起きする前日に夜遅くまでゲームをしてしまう」なども、セルフ・ハンディキャッピングだと考えられます。

特に失敗したくないという気持ちが強いほど、セルフ・ハンディキャッピング方略が用いられやすくなります。ダメな姿を晒して傷つかないように、自分を守ろうとしているのです。

やめたいときの対処法としては、まず不利な状況を作り出そうとしている自分に気づくことでしょう。そのうえで、自己効力感を高めることが重要だといえます。

セルフ・ハンディキャッピングの意味・具体例・種類まとめ

今回は心理学のセルフ・ハンディキャッピングについて、わかりやすくまとめました。

セルフ・ハンディキャッピングの意味とは、以下のとおりです。失敗しても言い訳ができるので、自己肯定感を維持することに役立ちます。

【セルフ・ハンディキャッピングとは】
「自分から不利になる状況を作り出すこと」を意味する心理学用語。

日常生活においても、セルフ・ハンディキャッピングの具体例は多く見られます。しかし一方で、成果を出しづらくなるなどのデメリットもあるので注意が必要でしょう。

セルフ・ハンディキャッピングの理解を深めるためにも、ぜひここで紹介した内容を参考にしてみてください。

セルフ・ハンディキャッピングに関する参考文献

受け手が抱く印象に獲得的および主張的セルフ・ハンディキャッピングが与える効果

・セルフ・ハンディキャッピングの研究動向

・セルフハンディキャッピング傾向が問題を抱える子どもに対する認知に及ぼす影響

※参考書籍や参考文献をもとに、筆者の見解を踏まえて内容をまとめております。

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