再認法とは、「覚えた内容と同じか、違うかを区別する」というものです。
どれが覚えたものかを正しく判別する方法で、記憶を実験的に測定することができます。心理学の実験で用いられる場合もあるので、チェックしておくと良いでしょう。
そこで今回は、再認法とは何かをわかりやすくまとめてみました。心理学の意味や、具体例なども簡単に紹介しています。
また再認法と再生法との違いにも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
再認法とは?心理学の意味をわかりやすく解説
そもそも再認法とは、心理学において記憶を測定する方法のひとつです。
記憶は目に見えるものではないので、どのように情報を保持して、それらを再現しているのかを観察できません。しかし再認法なら、それを実験的に測定することができます。
具体的には被験者に再認課題を与えて、覚えた内容と同じもの、違うものを区別するという方法です。間違い探しをイメージすると、わかりやすいと思います。
【再認法とは】
記憶を測定する方法のひとつで、「覚えた内容と同じか、違うかを区別する」というもの。
再認法の具体例を簡単に説明
再認法の例でよくあるのが、人物の顔を覚えるという内容です。
たとえば被験者にターゲットの顔を記憶させたあと、複数の写真を見せて、同じ人物を当ててもらいます。このとき写真の表情を変えたり、枚数を変えたりしながら調査します。
また人物の顔ではなく、企業のロゴマークや広告を提示する場合もあるでしょう。どれだけ再認できるかによって、ブランドの認知度を確認できるというわけです。
再認法と再生法の違い
心理学において、どれが覚えたものかを正しく判別する方法が再認法です。それに対して、覚えたことをそのままの形で思い出す方法を再生法といいます。
再認法と再生法の違いは、試験問題を例に考えると良いでしょう。事前に課題を提示しておき、選択式で回答を選ぶのが再認法で、そのまま記述で回答するのが再生法です。
また記憶の再生はできなくても、記憶の再認ならできるという場合があります。どちらも記憶を測定する代表的な方法なので、あわせて覚えておくようにしてください。
再認法の意味・具体例・再生法との違いまとめ
今回は心理学の再認法について、簡単にまとめてみました。
再認法の意味は、以下のとおりです。どれが覚えたものかを正しく判断する方法のことで、顔写真などを使って調査します。
【再認法とは】
記憶を測定する方法のひとつで、「覚えた内容と同じか、違うかを区別する」というもの。
また再認法と混同しやすい心理学用語として、再生法があります。試験問題の例をイメージすると、違いがわかりやすいと思うので、一度確認しておくと良いでしょう。
再認法の理解を深めるためにも、ぜひここで紹介した内容を参考にしてみてください。
再認法に関する参考書籍
ステップアップ心理学シリーズ 心理学入門
『ステップアップ心理学シリーズ 心理学入門』は、すべてカラーで解説されているのが特徴です。心理学に関する教科書のようなものを探している人に向いています。
再認法については、認知心理学の項目で紹介されていました。簡単な説明があるだけですが、再生法と一緒にまとめられているので参考になるでしょう。