三項随伴性とは、「ある刺激のもとで、ある行動をすると、ある結果をもたらす」という関係を表した心理学用語です。
行動分析学において、この三項随伴性はとても重要な概念です。またオペラント条件づけの仕組みを理解するうえでも役立つでしょう。
そこで今回は、心理学の三項随伴性について、意味や実験例をわかりやすくまとめてみました。日常で見られる三項随伴性の例にも簡単に触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
三項随伴性(ABC分析)とは?意味を簡単に解説
そもそも三項随伴性とは「ある刺激のもとで、ある行動をすると、ある結果をもたらす」という関係性を表した心理学用語です。
このとき、先行する刺激のことを「弁別刺激(先行刺激)」といいます。この「弁別刺激ー行動ー結果」の概念は、行動分析学でとても重要です。
【三項随伴性とは】
「ある刺激のもとで、ある行動をすると、ある結果をもたらす」という関係性を表した心理学用語。
そして、三項随伴性について分析することを「ABC分析」といいます。ちなみにオペラント条件づけでも、三項随伴性の関係性が見られます。
弁別刺激 (先行刺激) | A:Antecedents 「〜なときに」 |
行動 (反応) | B:Behavior 「〜の行動をすると」 |
行動の結果 | C:Consequences 「〜が起きる」 |
三項随伴性を用いた心理学の実験例
三項随伴性に関する心理学実験はいくつかありますが、代表的な例としては、スキナー箱の実験があげられます。
これは動物の学習プロセスを観察したものです。たとえばレバーを押して、エサが出ることを学習したネズミは、頻繁にレバーを押すようになります。
スキナー箱の実験は、オペラント条件づけのもとにもなっているので、実験内容を確認しておくと理解しやすいでしょう。
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日常でも見られる三項随伴性の具体例
たとえば犬を飼っている人は、お手を覚えさせるとき、エサを用意するはずです。そしてお手ができたら、エサをあげるという練習を繰り返すでしょう。
この三項随伴性を表すと、飼い主の手が「弁別刺激」となり、犬のお手が「行動」といえます。そしてエサをもらえるのが「結果」です。
またダイエットの仕組みついても、三項随伴性で簡単に説明できます。行動に結果が伴えば、辛いダイエットでも続けられますが、体重の変化がなければすぐにやめてしまうでしょう。
このように三項随伴性の具体例は、日常生活でもよく見られます。
三項随伴性(ABC分析)の意味・具体例まとめ
今回は三項随伴性について、意味や具体例をわかりやすくまとめてみました。
三項随伴性の意味は、以下のとおりです。行動分析学における重要な概念で、日常生活でもよく見かけます。
【三項随伴性とは】
「ある刺激のもとで、ある行動をすると、ある結果をもたらす」という関係性を表した心理学用語。
またオペラント条件づけを理解するうえでも役立つでしょう。三項随伴性について、理解を深めるためにも、ぜひここで紹介した内容を参考にしてみてください。
三項随伴性の参考書籍
三項随伴性に関する書籍として、「行動分析学入門」などがあります。
この本では、行動学習の仕組みが、具体例と一緒にわかりやすくまとめられています。教科書のようにサイズは大きく、ページ数も多いので、しっかり勉強したい人向けです。
気になる人は、ぜひ一度チェックしてみてください。
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